「普通はどのくらいなんだろう?」っと考え始めたときに、思い出してほしいこと

「やよいさん、普通ってどのくらいなんですか?」

片づけレッスンで、ときどきこんな質問をいただきます。

私はこの言葉を聞くたびに、心の中でこう思います。

「今は、自分ではなく、外に答えを探しているタイミングなんだな。」

もちろん、この質問をすることが悪いわけではありません。

誰だって最初は不安です。

自分だけが多いんじゃないか。

少なすぎるんじゃないか。

間違った選択をしてしまうんじゃないか。

だから、「普通」を知りたくなる。

その気持ちは、とてもよくわかります。

実は私自身も、昔はそうでした。

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「普通」が安心だと思っていた

私たちは子どもの頃から、

「みんなと同じ」が安心だと教わる場面がたくさんありました。

目立たないように。

普通が一番。

大きく外れないように。

だから、大人になっても

「普通はどうなんだろう。」

と考えてしまうのは、とても自然なことなのだと思います。

私も以前は、洋服を選ぶときでさえ、

「これなら間違いないかな。」
「無難だから大丈夫かな。」

そんな基準で選んでいました。

本当に好きかどうかより、

失敗しないことの方が大切だったのです。


片づけは、自分に問いかける練習

でも、こんまり®流片づけで大切なのは、

「普通」を知ることではありません。

何度も何度も、

自分に問いかけることです。

私はこれが好き?
私はこれを着たい?
私はこの空間で、どんな時間を過ごしたい?

そんな問いを繰り返していきます。

こんまり®メソッドでは、

「ときめき筋力を鍛える」

という表現をすることがあります。

筋トレと同じで、一日で身につくものではありません。

でも、

「私はどう感じる?」
「私はどっちが好き?」

そんな問いかけを繰り返すほど、自分の感覚は少しずつ育っていきます。

最初は分からなかったことが、

「これは好き。」
「これは違う。」

と自然に感じられるようになっていく。

それが、ときめき筋力なのだと思います。


「普通」より、「私はどうしたい?」

片づけを続けていくと、

少しずつ変化が起きます。

以前の私は、

雑誌で紹介されているものや、

「人気です」

「おすすめです」

と言われるものを見ると、

「これがいいのかな。」

と思っていました。

もちろん、情報を知ることは大切です。

でも今は、

最後に必ず自分へ問いかけます。

「私は本当にこれが好き?」

その一言を挟むだけで、

選び方が大きく変わりました。

誰かの正解ではなく、

自分の気持ちを大切にできるようになったのです。

もし選んでみて違ったら、

また選び直せばいい。

そんなふうに思えるようになりました。


子育てでも変わっていきました

この変化は、子育てにも表れました。

子どもが小さい頃の私は、

先生に怒られないでほしい。

なるべく目立たないでほしい。

できれば失敗しない人生を歩んでほしい。

そんなことばかり考えていました。

だから、

「こっちの方がいいんじゃない?」

と、先回りしてしまうことも少なくありませんでした。

もちろん、その時は子どものためを思ってのことです。

でも今は少し考え方が変わりました。

遠回りでもいい。
失敗してもいい。

自分で選び、自分で経験したことは、

誰にも奪えない財産になります。

もちろん、人として大切なことは伝えます。

でも、それ以外は、

その子のときめきを信じてみよう。

そう思えるようになりました。

片づけを通して、自分を信じられるようになったからこそ、

子どものことも以前より信じられるようになったのかもしれません。


自分の人生のハンドルを握る

私は、片づけは収納の技術だけではないと思っています。

自分で選ぶ。
自分で決める。

そして、

もし違ったら、また選び直す。

その経験を積み重ねることで、

少しずつ自分の人生のハンドルを、

自分の手で握れるようになっていくのだと思います。

そうなると、

人と比べて必要以上に落ち込むことも少なくなります。

周りの目に振り回されることも減っていきます。

自分で選ぶことには責任もあります。

でも、それ以上に自由があります。

「私はこうしたい。」

そう言えることは、とても幸せなことなのだと思います。


「普通はどうなんだろう」と思ったら

もし片づけをしていて、

「みなさんはどのくらい持っていますか?」

「普通はどうなんだろう。」

そんなことを考え始めたら、

ぜひ一度だけ立ち止まってみてください。

そして、自分に問いかけてみてください。

私はどうしたい?
私は何が心地いい?
私はどんな暮らしがしたい?

その答えは、

誰かが教えてくれるものではありません。

片づけを通して、

少しずつ自分の中に育てていくものです。

そして、自分を信じられるようになると、

不思議と家族や仲間の選択も信じられるようになります。

「その人には、その人のときめきがある。」

そう思えたとき、

私は以前よりずっと寛容になれた気がしています。

片づけは、

部屋を整えるためだけのものではありません。

自分の人生のハンドルを、少しずつ自分の手に戻していくプロセス。

私は、そんなふうに思っています。

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この記事を書いた人

こんまり®流片づけシニアコンサルタント 池田やよい
3人の母。デイサービスで介護職員として働きながら、片づけコンサルタントとしても活動しています。
一人では進みにくい片づけも、片づけレッスンを通して最後まで伴走しています。
自分のときめきを頼りに自分の人生を選び、笑顔の時間を増やしていただけたら嬉しいです。

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