「片づけたい」の奥に、本当は何を望んでいる?

「片づけたいんです。
でも、なかなか始められないんです」

私は、こんなご相談をよく受けます。

片づけなきゃと思っている。
ずっと気になっている。
「今年こそは」と思っている。

なのに、なかなか始められない。

こんにちは。
こんまり®︎流片づけコンサルタントの池田やよいです。

これまでたくさんの方の片づけに寄り添ってきましたが、「片づけたいのに、なかなか始められない」という方には、ある共通点があるように感じています。

それは、

「どうして片づけたいのか」が、まだ自分でもよくわかっていないこと。

もちろん、

家が散らかっているから。
モノが多すぎるから。
家族に「片づけて」と言われたから。

それも、片づけたいと思うきっかけのひとつです。

でも、その奥には、もっと別の願いが隠れているのかもしれません。

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「片づけたい」のに、なぜ始められないんだろう?

「片づけたい」と思ったとき、多くの場合、

「まず、何を捨てよう?」

と考えます。

洋服?
本?
押し入れ?
キッチン?

でも、その前に一度立ち止まって考えてみてほしいことがあります。

「私は、なんのために片づけたいんだろう?」

これ、わかっているようで、意外とわからないものです。

そして、理由がはっきりしないまま、

「とにかく片づけなきゃ」

と動こうとすると、どこから手をつければいいのかわからなくなってしまう。

押し入れを開けるのも怖い。

中に何が入っているのか、見るのも嫌。

大切な思い出の品もたくさんあって、どう整理したらいいのかわからない。

「捨てたくないモノまで、捨てることになったらどうしよう」

そんな不安が出てくることもあります。

だから、頭の中で、

「片づけなきゃ」
「でも、どうしよう」
「時間もないし……」

と、ぐるぐるしてしまう。

でも、もしかしたらそれは、
片づけが苦手だからではないのかもしれません。

片づけた先で、どんな暮らしをしたい?

そこで、少し視点を変えてみます。

「何を捨てるか」ではなく、

「片づいた先で、どんな暮らしをしたい?」

と考えてみるのです。

例えば、これから夫婦二人の暮らしになったとき。

今まで子どもたちのために使っていた部屋や物が、そのまま残っているのではなく、

「これからは、夫婦二人で心地よく暮らせる家にしたい」

と思うかもしれません。

子どもたちが家を出たあとも、

「帰ってきたときには、みんなで楽しく過ごせる家にしたい」

と思うかもしれない。

これから年齢を重ねて、遠くへ旅行に行く機会が少なくなったとしても、

「友だちを気軽に呼んで、お茶を飲みながらゆっくり話せる家にしたい」

と思うかもしれません。

あるいは、

「もし、夫婦のどちらかに介護が必要になったときにも、安心して暮らせる家にしておきたい」

という願いがあるかもしれません。

そう考えてみると、

「片づけなきゃ」

という言葉の奥に、

「これからの人生を、こんなふうに暮らしたい」

という願いが隠れていることに気づきます。

「きれいな家」がゴールじゃなくてもいい

ここで大切なのは、

「理想の暮らし=モデルルームのような家」

ではないということ。

SNSで見るような、何も置いていない素敵な部屋じゃなくてもいい。

朝、好きなカップでゆっくりお茶を飲みたい。

好きな音楽を聴きながら過ごしたい。

読みたかった本を、いつでも手に取れるようにしたい。

友だちが「今日、ちょっと寄ってもいい?」と来ても、慌てない家にしたい。

家族と一緒に、気持ちよく食卓を囲みたい。

そんな小さなことでいいのです。

むしろ、そういう**自分にとっての「嬉しい」や「心地いい」**を見つけることが、とても大切だと思っています。

理想が見えると、「片づけなきゃ」が少し変わる

例えば、

「介護が始まっても安心して暮らせる家にしたい」

と思ったら、

「この家具は、今の私たちに本当に必要かな?」

と考えられるようになるかもしれません。

「友だちを気軽に呼べる家にしたい」

と思ったら、

「ここに置いてあるモノ、本当にこの場所に必要かな?」

と見えてくるかもしれません。

「子どもたちが帰ってきたときに、みんなで楽しく過ごしたい」

と思ったら、

「この家には、何を残しておきたい?」

と考えられるかもしれません。

すると、片づけは、

「嫌だけど、やらなきゃいけない作業」

から、

「自分が望む暮らしに近づくための一歩」

へと、少しずつ意味が変わっていきます。

もちろん、理想を思い描いたからといって、突然片づけが楽しくなるわけではありません。

思い出の品を前にしたら、迷うこともある。

手放すのが怖くなることもある。

「やっぱり私には無理かも」と思うこともある。

それで大丈夫です。

片づけは、モノだけを見て進めるものではないからです。

そのモノを持っていた時間。
そのモノに込められた思い。
これまで大切にしてきたこと。

そういうことにも、一つずつ向き合っていく時間だからです。

だから、最初の一歩は「捨てる」じゃなくてもいい

「片づけたいのに、なかなか始められない」

そんなときは、いきなり押し入れを開けなくても大丈夫です。

まずは紙にでも、スマホのメモにでも、

「片づいたら、私はどんな暮らしがしたい?」

と書いてみてください。

「夫婦二人でゆっくり過ごしたい」

「友だちを呼びたい」

「家族が帰ってきたときに、気持ちよく過ごせる家にしたい」

「これからの人生を、もっと楽しみたい」

どんなことでも構いません。

立派な理想じゃなくていい。

「こんなふうだったら、ちょっと嬉しいな」

くらいで十分です。

そして、その理想を思い浮かべたときに、

「じゃあ、そのために今の私に必要なことは何だろう?」

と考えてみる。

それが、片づけの最初の一歩になるかもしれません。

片づけは、これからの人生を選び直す時間

こんまり®︎流の片づけでは、モノを一つずつ手に取り、ときめきを感じるモノを選んでいきます。

それは、単純にモノを減らすためではありません。

これからの自分が、何を大切にして生きていきたいのか。

それを、モノを通して確認していく時間でもあります。

だから私は、片づけは「家をきれいにする作業」だけではないと思っています。

今までの暮らしを振り返り、

これからの暮らしを思い描き、

そして、

「私はこれから、どう生きたい?」

を考える時間。

そのために、今の自分に必要なモノを選んでいく。

そう考えると、片づけは、

理想の暮らし、そして理想の自分に近づいていくための、大きな大きな第一歩

なのかもしれません。

「片づけなきゃ」と思いながら、なかなか動けずにいるあなたへ。

今日は何も捨てなくても大丈夫です。

まずは、

「私は、なんのために片づけたいんだろう?」

そして、

「片づいた先で、どんな時間を過ごしたい?」

と、自分に聞いてみてください。

もしかしたら、その答えの中に、

あなたがこれから進みたい方向が、少し見えてくるかもしれません。


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この記事を書いた人

こんまり®流片づけシニアコンサルタント 池田やよい
3人の母。デイサービスで介護職員として働きながら、片づけコンサルタントとしても活動しています。
一人では進みにくい片づけも、片づけレッスンを通して最後まで伴走しています。
自分のときめきを頼りに自分の人生を選び、笑顔の時間を増やしていただけたら嬉しいです。

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