片づけで「残す」と決めたなら、思いきり大切に。

「始める前に、終わりを決めておく」

以前、キングコング西野亮廣さんの仕事についての話を聞いて、印象に残った考え方がありました。

新しいプロジェクトを始めるとき。

どんなに良いアイデアでも、進めていく途中で、

「なんか違うかもしれない」

「このまま続けて大丈夫かな?」

と感じることがあります。

そんなときのために、

「もしこうなったら、潔くやめる」

という条件を、最初に決めておく。

そうすれば、

「ここまでやったんだから……」

「提案してくれた人に悪いし……」

と、引っ込みがつかなくなってしまうことを防げる。

誰も「やめよう」と言い出せないまま進み、うまくいかなかったときに、

「あの人が言ったから」

と、人のせいにしてしまうことも避けられる。

だから、

始めるときに、終わりも決めておく。

そんな考え方でした。

これを聞いたとき、

「これって、片づけにも使えるんじゃないかな?」

と思ったんです。

こんにちは。
こんまり®︎流片づけコンサルタントの池田やよいです。

これまで、こんまり®︎流片づけを通して、たくさんの方とモノとの向き合い方を考えてきました。

そして私自身も、片づけを通して、モノの選び方だけではなく、

「私はどう暮らしたいんだろう?」

と、自分自身について考える機会がたくさんありました。

そんな私が、今回は「終わりを決めておく」という考え方を、片づけに置き換えて考えてみました。


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「こうなったら手放す」を決めておけばいい?

片づけでも、

「このモノは1年使わなかったら手放す」

「収納からあふれたら手放す」

など、あらかじめ「手放すタイミング」を決めておけば、苦しくなったり迷わなくて済むのでは?

最初は、そんなふうに考えました。

でも、しばらく考えているうちに、

「あれ?片づけは、ちょっと違うかよね?」

と思ったんです。

だって、

「いつか手放すかもしれない」

という前提で、モノを家に招き入れるって……。

なんだか、ちょっと寂しくないですか?

たとえば、人とのお付き合いで、

「いつか別れることになるかもしれないけど、とりあえず付き合ってみよう」

と、最初から思っていたら。

なんだか、相手にも失礼な気がします。

モノも、少し似ているような気がしたんです。


こんまり®︎流片づけでは、「残す」ことを大切にする

こんまり®︎流片づけでは、

「何を捨てるか」

ではなく、

「何を残したいか」

を考えます。

一つひとつモノを手に取り、

「これは、ときめく?」

と、自分の心に聞いていく。

そして、

「これを残したい」

と決めたなら、

そのモノは、今の自分にとって「ときめくモノ」。

まずは、そう認めてあげる。

「なんとなく」

「とりあえず」

「判断できないから」

という理由で保留のまま残すのとは、少し違います。


「残す」と決めたモノを、奥にしまい込まない

ここで、私が大切だと思っていることがあります。

それは、

「残す」と決めたモノを、奥にしまい込まないこと。

せっかく自分で選んだのなら、堂々と残す。

見える場所に置く。

使いやすい場所に収納する。

そして、ちゃんと使ってみる。

眺めてみる。

触れてみる。

大切に扱ってみる。

そうやって、しばらく一緒に暮らしてみるんです。

すると、

「やっぱり、これ好きだな」

「これがあると嬉しいな」

「使うたびに気分がいいな」

と、改めて感じることがあります。

反対に、

「思ったほど心が動かないな」

「結局、使っていないな」

「なんとなく違和感があるな」

と気づくこともある。

そのときは、もう一度そのモノと向き合えばいい。

先に「手放す日」を決めるのではなく、今の自分とモノとの関係を感じていく。

私は、こちらのほうがこんまり®︎流片づけらしいと思っています。


「ときめき認定」したモノを、愛でてみる

以前、「ときめくモノを残す」ということについて考えていたとき、

「残したんだから、それで終わり」

ではないんだな、と感じるようになりました。

むしろ、

「私はこれが好き」と選んだあとが始まり。

せっかく残したのだから、

大切に使う。

丁寧に扱う。

使うたびに「やっぱり好き」と感じる。

そんな時間を重ねていく。

モノとの関係も、少しずつ育っていくのかもしれません。


私の「ときめきアイテム」は、20年以上前のスプーンとフォーク

例えば、私が以前Instagramでもご紹介したスプーンとフォーク。

本来のお役目は、もう20年以上前に終わっています。

それでも私は、今も毎日のように使っています。

なぜなら、

見ると、なんだか嬉しくなるから。

使うたびに、ちょっと笑顔になるから。

「これ、好きだな」

と思えるから。

実用性だけを考えたら、

「もう十分使ったんじゃない?」

と思うかもしれません。

でも、今の私にとっては、ちゃんとときめくモノ。

だから、これからも大切に使いたい。

これが私にとっての、

「残すと決めたモノを、大切にする」

ということなんだと思います。


モノを迎え入れるときから、別れることを考えなくてもいい

西野さんの話から始まった今回の気づき。

仕事では、

「始める前に、終わりを決めておく」

ことが、プロジェクトを健全に進めるために大切なのかもしれません。

でも、片づけでは少し違う。

モノを家に迎え入れるときから、

「いつか手放すかもしれない」

と考えるより、

「私はこれを選んだ」

と、今の自分の選択を大切にする。

そして、

「残す」と決めたなら、思いきり大切にする。

これでいいんじゃないかなと思っています。


「なんとなく残す」をやめてみる

もし今、

「とりあえず残しておこう」

と思っているモノがあるなら。

一度、収納から出してみてください。

そして、もう一度手に取って、

「私は、これのどこが好きなんだろう?」

と聞いてみる。

好きなところが見つかったら、

「私はこれが好きだから残す」

と、自分の中でちゃんと「ときめき認定」してあげる。

そして、奥深くにしまい込まず、

見える場所に置いてみる。

使ってみる。

愛でてみる。

しばらく一緒に暮らしてみる。

そうすると、モノに対する自分の気持ちが、もっとはっきり見えてくるかもしれません。


片づけは、

「いつか手放すモノを決めること」

ではなく、

「今の自分が、本当に大切にしたいモノを選ぶこと」。

そして、選んだモノを大切にすることで、

「私って、こんなものが好きなんだ」

「こんな暮らしが心地いいんだ」

と、自分自身のことも、少しずつわかっていく。

だから私は、

「残す」と決めたなら、思いきり大切にしてほしい。

と思っています。

あなたの家にある、

「なんとなく残しているモノ」はありませんか?

もしあったら、今日は一つだけ。

もう一度、手に取ってみてください。

そして、

「私は、これのどこが好き?」

と、自分に聞いてみてくださいね。

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この記事を書いた人

こんまり®流片づけシニアコンサルタント 池田やよい
3人の母。デイサービスで介護職員として働きながら、片づけコンサルタントとしても活動しています。
一人では進みにくい片づけも、片づけレッスンを通して最後まで伴走しています。
自分のときめきを頼りに自分の人生を選び、笑顔の時間を増やしていただけたら嬉しいです。

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