理想は、たくさん思い浮かぶ。
こんな部屋も素敵。
あんな暮らしも憧れる。
丁寧にお茶を飲む時間も欲しいし、ヨガなんかをして、身体を動かす習慣も大切にしたい。
モダンで静かな空間も惹かれるし、明るく元気がでる部屋もいい。
どれも本音。
どれも、うそではない。
理想は次々思い浮かぶのに、なぜか片づけがうまくいかない。
あれもこれも、ときめくような気がして残してみたら、ときめく量には程遠い。。。
『理想が多すぎるからかな?』
『どこがズレているんだろう?』
そんなふうにと思ったことはありませんか?
もしかしたら、片づけがうまく進まないのは、他に理由があるのかもしれません。
理想があふれているのに、うまくいかないとき
理想が多いことは、悪いことではありません。
むしろ、それだけ感じ取れるものがあるということ。
ときめきがあるからこそ、どれも大事に思えてしまう。
とはいえ、ときめきには”時間”があります。
過去の自分が大好きだったモノ。
今の自分が心地よく感じるモノ。
そして、これからの自分も幸せにしてくれるモノ。
それらが混ざってしまうと、どれも大切に思えて、収拾がつかなくなってしまう。
その結果、ときめきで選んだモノが多すぎて、片づけが思うように進まなくなってしまう。
でも、もし残った服がすべて
『ここが好き』
『ここがときめく』
と自分の言葉で言えるのなら、堂々と全部残しも大丈夫です。
なんとなく、でもなく。
ぼんやり、でもなく。
ひとつひとつに理由があるなら、量が多いことは問題ではありません。
そのときは、モノたちが心地よく収まるように整えてあげればいい。
モノも、自分も気持ちよくいられる状態を目指していけばいいのです。
けれども、もし迷いが残るとしたら、、、
『今の自分、そしてこれからの理想の自分にフィットしているモノはどれだろう。』
『片づけた先に、自分が得たい感情はどんなだろう。』
と、もう一度、そっと問い直でばいいのです。
靴を選んだ日のこと
少し前、私はランニング用の靴を買いに行きました。
見た目も大事。
色も大事。
軽さも気になる。
いくつも試し履きをして、歩いたり、軽くジャンプしたり。
「あれもいいかな」
「これもいいかも」
かなり迷いました。
正直に言えば、一番ときめいたデザインは別にありました。
でも、そのとき私には、ひとつだけはっきりしていたことがありました。
それは、走っていても足の裏が痛くならず、安心して走れること。
それを最優先にしよう、と決めていました。
だから最後は、一番ときめくデザインの一足ではなく、【足がいちばん喜ぶ靴】を選びました。
ネットでもさんざん探して、靴屋さんで何度も試し履きした結果でした。
正直、候補でいえば三番目くらいの色。
でも、実際に履いて走ってみたら、本当に快適で、足への負担が少ない。
『あぁ、これを選んでよかった!』
心の底から思えました。
私は、理想をあきらめたわけではありません。
ただ、『今の私が一番欲しかった感情』を選んだだけ。
その感情は一言でいえば、【安心】だったのかもしれません。
思い出のモノと、これからの自分
片づけ中には、思い出が詰まっていて、簡単には手放せないモノもあります。
それは無理に手放さなくてもいい。
それを持っていることで、これからの自分が幸せを感じられるなら、それは大切なモノです。
もし、今は選ぶのがむずかしかったら、一度【思い出品】としてわけておく。
そして最後のカテゴリーで、もう一度手に取ってみる。
時間を置くことで、感じ方が変わることもあります。
片づけは、一度で正解を見つけなくても大丈夫。
丁寧に自分の真ん中にあるときめきを確かめながら、選んでいくプロセスを楽しんでみてください。
理想の部屋で、どんな自分でいたいですか
理想が多すぎて、片づけがうまく進まないと感じていたら、もう一度、洋服を出して自分に聞いてみてください。
今の自分が、一番大切にしたい人、コトやモノは何だろう。
ゆずれない感情は何だろう。
例えば…
すっかり片づいたお部屋で過ごしている私は、どんな服を着て、どんな表情をしているでしょうか。
どんな気持ちで、その空間に立っているでしょうか。
肩の力は抜けているかな。
それとも、背筋が伸びているかな。
目をつぶって、じっくり感じてみてください。
今の自分が思いつく、理想の感覚に一番近い一着を、まず選んでみる。
そこから選び直していくと、迷いは少し静かになります。
今の自分、そしてこれからの自分にフィットした、ときめく服を選ぶ。
洋服でその感覚をつかめたら、片づけは自然と進んでいきます。
一度で100点満点を目指さなくても大丈夫。
繰り返すうちに、ときめきで選んだモノたちが、あなたを理想の暮らしへ、静かに運んでいってくれます。
こんまり®流片づけシニアコンサルタント
池田やよい
